時を経ないと、

 目まぐるしく変わる時代、にもかかわらず「時」が何よりも大切な物作りが伝統を重んじる世界では脈々と生きています。そこに人々は本当の味を見つけます。時を待たなければならないものを幾つか挙げてみました。

伝統的な木造建築用木材
山で伐った木を水にさらし灰汁(あく)を抜き、少なくとも2~3年は寝かせておいてから使わないと、木が狂い、木の持つ脂(やに)が黒く浮き出し、家の柱にはなりません。
木像彫刻や木製什器
材料は伐ってから10年位後にようやく使える材料になるといいます。

土壁の壁つくり
材料の土と壁とわらを水で練って醗酵させてからやっと壁に使います。しかも、下塗りは塗っては乾かし、乾いて収縮した上に、塗りを重ねて1年、2年目にやっと上塗りをする根気の要る仕事です。

味噌や醤油
本格醸造のものは、梅雨や夏の暑い時を越させないと良い味にはなりません。

そうめん
1年寝かせた物が高級品です。

出し昆布など
梅雨を越させないと良い出汁がでません。

酒類
洋の東西を問わず、古いものが良いとされているものが多く、沖縄の泡盛、ウィスキーなど等。古くて珍重される酒の種類が多くあります。最近は日本酒も古いものが良いと珍重するむきもあります。

梅干
古くなると薬効があると言い、「3年経てば梅干も薬」と珍重します。

海から取った塩
にがりが枯れてよい味の塩になるのに、2~3年かかります。

絹織物の結城
3代(親、子、孫)を経てやっと着心地の良い着物になるといいます。

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